目次
※この記事は複数回にわたって取材を行ったうえで執筆しております。
aboutN700A系
世界初の商業高速鉄道として、1964年に開業した東海道新幹線。初代0系から100系・300系・500系・700系と世代は移り、2007年、平成後期を象徴する新幹線車両、N700系がデビューします。
どうでもいい情報ですが、筆者はN700系と同い年なので謎の親近感があったりします。
N700系の功績はなんといっても車体傾斜装置の採用によるカーブでの最高速度向上の実現にあります。カーブが多い東海道区間を早く走行できるようになり、山陽区間では従来通り300km/hで走行できるようになりました。
2013年からは改良版のN700A系がデビューし、順次従来のN700系もN700Aに準じた設備に更新されました。
このときに、最初からN700A系としてデビューした車両を「ラージA」、当初はN700系としてデビューし、その後改修が行われた車両を「スモールA」と呼んだりします。
これは、両車両のロゴマークに違いがあるためで、ラージAはA(Advanced)が大きく描かれているのに対し、後者はAがやや控えめです。
なお、肝心のN700系とN700A系の設備の差異ですが、あくまで走行機器が多少違うのみで、内装に変化は殆どありません。ニッチな違いはあったりしますが読者の方の大半は関係ないと思うので気になる方はご自身でお調べください。
最近になって新型車両のN700Sがデビューしましたが、未だにN700Aは健在ですし、第一線で活躍しております。
今回はそんなN700A系を徹底解説しようと思います。
N700A系の運行区間は?
N700A系の車両編成
自由席 | 普通車指定席 | グリーン車 | ||
のぞみ | 1~3号車※ | 4~7・11~16号車 | 8・9・10号車 | 7号車 |
ひかり | 1~5号車 | 6・7・11~16号車 | ||
こだま | 1~6・13~16号車 | 7・11・12号車 | ||
※特定の時期(お盆やGW等)は指定席 |
表は横にスクロールできます
在来線では聞かないS-work車両というものが7号車に設定されています。基本的にビジネスパーソン向けの車両で、お互い作業音を許容してそれなりの作業が車内でできます。また、S-work車両の一部座席は「S-workPシート(追加料金必須)」となっており、従来の普通車指定席よりも快適な作業が約束されます。
全席禁煙・喫煙室なし
喫煙室は閉鎖され、座席での喫煙も当然できませんので、N700A系はじめ、新幹線の車内では一切喫煙できません。
Free Wi-Fi(1種類)が利用可能
車内では座席の種類にかかわらずFree Wi-Fiが利用可能です。
N700A系では、1種類利用可能です。
SSIDは、「Shinkansen‐Free‐Wi-Fi」です。一般的な新幹線のフリーWi-Fiで、すべての号車で利用可能です。
N700A系車内紹介(普通車)
- 今回紹介する写真はすべて「普通車」です。グリーン車は紹介していません。
- 写真撮影に際して自由席を利用しています。自由席において2席占有せずに座席の移動を行っている場合があります。
- 複数回に分けて取材を行っている場合があります。
- その他ポリシーは記事下部に記載しています。
普通車車内
車内全景
新幹線ですので、2+3の5列配置です。青と白が映える車内です。
座席
座席は至って標準と言いたいところですが、私の中の新幹線座席といえばこれですので、比較対象があまりないのも相まってそこまでレビューにはなりませんが、掛け心地に不満はありません。普通車ならこうだよな、という感じです。
そういえば初代0系の普通車はまさかの転換クロス(今のJR西日本の新快速の座席と同じ構造)です。そう考えれば今の普通車は相当進化しましたね。
コンセント
コンセントが窓側に設置されています。携帯電話の充電に活用できます。できることなら全座席に設置してほしかったのですが、2007年当時はガラケーが大半で、まさかこれほど電池の減りが早いスマホが普及するとは思ってもいなかったでしょうから仕方ありません。
というわけで筆者がN700Sになって一番嬉しかったのはコンセントが全席に備わった点です。
リクライニング
リクライニング角度は充分に満足できる水準です。
リクライニングは肘掛けのレバーを引くことで無段階に調整可能です。
ベストポジションを見つけましょう!
背面テーブル
背面テーブルが設置されています。仕事をしたり、食事をしたり、活用方法は様々です。
最前列は前に座席がないので、壁に備え付けのテーブルを使用できます。
窓際ミニテーブル
窓際には特急券やペットボトル・缶などが置いておけます。
背面ポケット
雑誌や新聞などを入れておけるポケットが設置されています。
フック
座席の背面や壁などにフックが設置されています。お土産袋などを掛けておけます。
アームレスト(肘掛け)
座席間のアームレストに関しては跳ね上げが可能です。
枕カバー
枕はありませんが、後頭部には白い布がかけられています。
窓・カーテン
カーテンは横にスライドさせるタイプです。
新幹線の窓は小型です。ですが眺望に不満があるわけではありません。きちんと座席の列に合わせられていますしね。
棚
座席上部の棚には少し大きめの荷物も置いておけます。
大きな荷物(160cm≦A+B+C)は特大荷物スペース付きの座席を予約しましょう。
東海道・山陽・九州・西九州新幹線への特大荷物のお持ち込みについて|JR東海
忘れ物に注意しましょう。
座席番号
座席番号は棚の裏面に記載されています。指定席の場合は手元の特急券と照らしわせて間違いのないように着席しましょう。
情報表示液晶・トイレランプ
停車駅などの情報を表示する液晶と、トイレの使用状況がわかるランプが客室両端に設置されています。
座席からトイレの空き具合がわかるのはありがたいですね。
N700A系のその他設備
トイレ
トイレが設置されています。写真のトイレの他にも男性専用トイレなど、いくつかのタイプがあります。
洗面台
洗面台は清潔感あふれるものです。
ごみ箱
防犯カメラ
N700A系のまとめ!
今回は東海道・山陽新幹線の主力車両である「N700A」系について紹介しました。
感想としては、平均をまとめた車両だなぁという印象です。
初期に製造された編成は徐々に廃車が始まっているといいますから驚きです。新幹線車両は特性上酷使されますからだいたい15年が寿命と言われています。
日本の新幹線といえばこれ、という車両でもあり、実際新幹線でも指折りの製造数ですので、数が減っていくのはさみしいものです。
今後も確実に安全輸送を続けてもらいたいですね。
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