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早朝の仙台駅
東北一の大都会である仙台も、流石に朝の5時ではまだ活気がないようです。
軽く1万円は超える大阪市内行きの乗車券を改札機に投入し、常磐線の旅をスタートさせましょう。
乗車するのは5:30発の原ノ町行き各駅停車。常磐線の始発列車です。
のりばに停車していたのは701系電車です。東北の様々な先駆で運用されているポピュラーな車両ですが、全てロングシート(進行方向に向いていない座席)なので、なにかと18きっぷ利用者からは嫌われがちな不憫な子でもあります。
私もそのことは知っていましたので、701が見えて「あ…まあ…まあ…」みたいな表情で列車に乗り込みます。
しばらくすると列車はゆっくりと仙台駅を出発しました。
朝焼けと共に
10月の後半となってくると、6時が近づいてもなかなか日が昇ってくれません。
ようやく日が昇りました。美しい朝焼けです。
各駅停車ではありますが、快調に走り続け、相馬駅に到着です。
相馬は常磐の北部で、南の双葉地域と並んで相双地域と呼ばれます。
6時50分、列車は原ノ町駅に到着します。
辺りはすっかり明るくなりました。
3分の乗り継ぎで、いわき行きの各駅停車に乗車します。
仙台近郊を離れる
仙台近郊も終わり、使用される車両も青と白が特徴のE531系に切り替わります。この車両は、南は品川駅まで運用される非常に守備範囲の広い車両です。
その生息域の北限がここ、つまり原ノ町駅です。
さっきまでのロングシートとはうって変わり、今度はボックスシートもある車両ですから、もちろんボックス席に座ります。ラッシュ時は気まずい席ですが、今は閑散としていますので、むしろパーソナルスペースのようで居心地が良いです。
基本的に沿岸に沿って敷かれている常磐線ですが、海岸線付近が開けていないため、けっこう海の近くを走っていても、海が見えることは稀です。
最終復旧区間
桃内駅の次の駅は浪江駅です。
常磐線は東日本大震災の影響で長らく不通区間が続いてきましたが、特に最後まで残った区間が浪江駅から富岡駅までの区間です。
この区間は福島第一原発の近くを走行しており、単に復旧させれば良いだけでなく、除染などを行う必要があったため、かなりの時間を要したというわけです。
そんな最後の不通区間に突入し、7時16分、列車は双葉駅に到着しました。
双葉駅で取材のために一旦途中下車します。
12時22分発の各駅停車に乗り込みます。
ちなみにこの車両、ワンマン運転のため特にこの区間ではドア横のボタンを押さないとドアが開かないようになっています。
私も最初は戸惑いましたが、アナウンスでもしつこく言われていることなので、ちゃんと聞いておきましょう。
列車は南に進みます。横に並行して道路がありますが、これは震災前はこの場所が複線だったことを示しています。今は避難用の道路として整備されているというわけです。
富岡駅でも途中下車します。
この区間では改札機が簡易的なものになっています。私はちゃんと切符を持っていて途中下車しているだけなのに、はたから見ると不正乗車と思われないか心配です。
富岡駅では、ちょうどお客さんの少ない時間帯だったこともあり、駅併設の観光案内所で震災のお話を聞かせていただきました。思ったよりも時間が長引いてしまいます。
気づけば列車到着3分前。
「絶対また来ます」
そう約束し、急いでホームに向かいます。
更に南へ
列車は最終復旧区間を抜け、やはり南に進みます。
個人的駅名かっこいいランキングでいつも上位に挙がってくるJヴィレッジ駅です。
草野駅には電留線(留置線?)が設置されています。なんとグリーン車連結編成が留置されていました。常磐線グリーン車の北限は水戸の少し北にある高萩駅ですが、そのさらに北、いわきを超えて更に北の草野駅に止まっているのは少し違和感を感じます。
とはいえ、草野駅はいわき駅の隣駅。程なくして、いわきに到着です。
いわきの楽な宿
今日の宿はいわき駅隣接の「ホテルB4Tいわき」です。
ほぼ無人のホテルです。Suicaでチェックインできるらしいですが、関西人はいつもカモノハシを使っているのでペンギンには用がなく、普通にチェックインします。
それでも機械にQRコードを読ませてカードを受け取るだけでチェックインできるので、だいぶ楽ですが。
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