目次
about南風号・しまんと号
特急南風号・特急しまんと号は、JR四国が運行する特急列車です。
四国内を南北に縦断する土讃線を走行し、南風号は岡山駅と高知駅を、しまんと号は高松駅と高知駅、列車によってはその先の中村駅まで運行されています。(朝夕には、中村駅より先の宿毛駅始発のしまんと号も運行されますが、下り特急は宿毛駅まで乗り入れることはありません。)
窪川駅から宿毛駅までの区間は、「土佐くろしお鉄道」を走行します。厳密には、しまんと号はJR四国と土佐くろしお鉄道の共同運行となっているのです。
土讃線はカーブが多く、通常の列車は徐行を余儀なくされる区間も多いのですが、南風号・しまんと号の使用車両は全てカーブを高速で通過できる「振り子式車両」となっています。
また、最新車両2700系も登場し、現在全ての南風号・しまんと号は新型車両での運行となっています。
今回は南風号・しまんと号の基本情報をお伝えしつつ、最新車両の内部を写真で紹介します。
南風号・しまんと号の運行区間・停車駅
運行区間
タップすると拡大表示に切り替わります!
停車駅
()内の駅には一部列車が停車
南風号・しまんと号車両編成
- 普通車自由席
- 普通車指定席
- グリーン車指定席
の3種類の座席があります。
しかし、列車によってはグリーン車が設定されていなかったり、号車が異なったり、指定席が少なかったりと、ばらつきが大きいです。
そのため一律でこちらで紹介できませんので、JR四国の公式サイトや時刻表に頼ることをおすすめします。
以下のサイトを御覧ください。
時刻表についても紹介しています!ぜひ御覧ください。
南風号・しまんと号の使用車両
2700系
2700系は2019年に登場したJR四国最新の振り子式気動車です。
振り子式車両とは、カーブで車体を傾けることにより、遠心力を打ち消して、安全かつ高速にカーブを通過できるシステムのことです。
JR四国は世界初の振り子式気動車「2000系」を開発しており、その技術を継承しつつ、バリアフリー設備や多言語表示などを備えた気動車の完成形とも言える車両となっています。
特急券はチケットレスが便利!(案件ではありません)
JR四国ではJR西日本の予約サイト「e5489」や、スマートフォンアプリ「しこくスマートえきちゃん(略してスマえき)」等でチケットレス特急券を購入することが可能になっています。
特に「スマえき」では、PayPayによる決済も可能となっており、QRコード決済への対応が少ない鉄道業界の中では非常にありがたい存在です。
「スマえき」では、特急券の他にも、乗車券やフリーきっぷ等も購入可能です。「スマえき」限定のお得な企画切符も発売されていますので、ぜひご利用ください!
南風号・しまんと号のFree Wi-Fi
車内では座席の種類にかかわらずFree Wi-Fiが利用可能です。
南風号・しまんと号の車内紹介
普通車(指定席・自由席)車内
車内全景
在来線特急では一般的な2列+2列の座席配置です。
座席
青が映える座席です。土讃線に沿って流れる吉野川の水流を彷彿とさせます(あくまで個人の感想ですが)。
車椅子スペース
車椅子のまま乗車可能なスペースも用意されています。
コンセント
通路側座席も含め、全ての座席にコンセントが設置されています。
電圧が変化する可能性がありますのでその点に関してはご注意ください。
リクライニング
リクライニング角度は充分に満足できる水準です。
座面も連動してスライドしますので、見た目よりも倒れている感覚を味わうことが可能です。
リクライニング・座面スライドは肘掛け側面のボタンを押すことで無段階に調整可能です。
ベストポジションを見つけましょう!
テーブル
全席に背面テーブルが設置されています。仕事をしたり、食事をしたり、活用方法は様々です。
最前列は前に座席がないことから、壁に固定されたテーブルを使用します。
また、車椅子スペースの後ろの座席は、進行方向によっては肘掛け内臓のテーブルのみが利用可能です(その座席にのみ肘掛け内臓のテーブルが設置されています)。
枕カバー
指定席の場合は、「指定席」と記載された枕カバーになっています。
背面ポケット
雑誌や新聞などを入れておけるポケットが設置されています。
ドリンクホルダー
ペットボトルの飲料などを入れておけます。
物によっては入らない可能性もあります。
フック
座席の背面にフックが設置されています。お土産袋などを掛けておけます。
アームレスト(肘掛け)
足元
身長178の筆者でも足を伸ばせる座席間隔です。
カーテン
カーテンは上から引き下ろすタイプのものです。高さは無段階で調整可能です。
窓際
窓際には特急券やペットボトル・缶などが置いておけます。
自由席の場合、もしくはその他諸々の事情がある際は検札がありますので、すぐに特急券を提示できるように置いておきましょう。
JR四国は指定席でも検札が実施される時があります。
窓
窓は標準的なサイズでしょう。充分景色が楽しめます。
棚
座席上部の棚には少し大きめの荷物も置いておけます。荷物置き場も設置されていますが、荷物の内容によっては手元においておきたい場合もあると思いますから、そういった場合に重宝します。
忘れ物に注意しましょう。
座席番号
座席番号は棚の裏面に記載されています。指定席の場合は手元の特急券と照らしわせて間違いのないように着席しましょう。
情報表示液晶
停車駅などの情報を表示する液晶が設置されています。
南風号・しまんと号のその他設備
トイレ
多機能トイレが設置されています。新しい車両だけあってバリアフリー対応です。
荷物置き場
荷物置き場です。座席上部の棚と併用できます。貴重品は各自で身につけておきましょう。
南風号・しまんと号のまとめ!
高速道路が次々と建設され、高速バスとの競合が激しくなっていく中で、JR四国を取り巻く環境は年々厳しくなっています。
新幹線という期待材料があるJR北海道とは異なり、四国新幹線の議論はなかなか進んでいません。
そういった状況で、カーブが多い在来線を振り子を使って今日も南風号としまんと号はひたすら走り続けています。
乗り心地は素晴らしく、おなじ振り子気動車でも、旧世代のJR西日本キハ187系などとは雲泥の差です。
これからも鉄道の優位性を保つために、ライバルと日々切磋琢磨しながら走り続けてほしいものです。
参考文献・権利・ポリシー
- JTB小さな時刻表(2024年春号)
-
岡山⇔高知間の「南風」や高松⇔徳島間の「うずしお」で活躍する。特急形気動車2700系(2024年5月10日アクセス)
-
時刻表・運賃・列車編成 | JR四国(2024年5月10日アクセス)
この記事で使用している画像・図表はすべて「uwemaの日記」によって独自に撮影・作成されたものです。
これらの画像・図表の著作権は「uwemaの日記」管理人に帰属します。
クリエイティブ・コモンズは「BY-ND」
写真撮影に関しては鉄道会社の見解や社会通念上の常識、以下のポリシーを遵守しています。