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about特急やくも号
特急やくも号は、JR西日本が運行する特急列車です。
やくも号は陰陽連絡特急(山陽と山陰を結ぶ列車)の1つで、やくも号が走行する「伯備線」は、山陽と山陰を結ぶ路線で唯一全線が電化されている路線です。それだけ需要があり、実際やくも号はかなりの繁盛具合です。
しかしそれが故にカーブが多い路線で、列車は徐行を余儀なくされていました。
列車のスピードアップのため、1982年に「381系」が投入されます。
この車両はカーブ通過時に発生する遠心力を車体傾斜に変換する「振り子装置」を搭載しており、カーブを高速で通過できるようになりました。
381系の導入により所要時間が短縮され、「やくも=振り子式」というイメージも定着させたわけです。
そして2024年、老朽化した381系に代わって最新型の273系がデビュー。一新されたデザインと最新型の振り子装置を搭載し、やくもブランドを受け継ぎました。
今回はそんなやくも号を解説。新型車両の内部も写真で紹介します!
やくも号の運行区間・停車駅
運行区間
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停車駅
特急やくも号の車両編成
車両編成
座席の種類
の3種類の座席があります。かつては自由席が設定されていましたが、現在は全車指定席となっています。
なお、セミコンパートメント座席は新型車両にのみ設定されています。
セミコンパートメントとは?
セミコンパートメントはグループ利用に適した向かい合わせの座席です。普通車指定席の扱いとなっており、追加の特別料金等は不要です。
2人用・4人用が設定されています。
2人用は2人以上で、4人用は3人以上で利用可能です。
ぜひご利用ください。
特急やくも号の使用車両
2024年の4月から新型車両、273系が登場しました。ブロンズの輝く車体、そして何よりイケメンです。個人的にイケメン車両ランキング上位に食い込んできます。
最新の車体傾斜システム(車上型制御付自然振り子方式)を採用し、揺れを大幅に軽減。バリアフリー設備も充実しています。
一方、2024年6月で引退する今まで活躍してきた車両が381系です。
国鉄時代に開発された形式で、日本初の営業用振り子式車両です。
自然振り子式を採用しており、傾斜タイミングの制御が難しく、そのため「ぐったりはくも」などの悪名をつけられ、JRもそれを認めるかのように車内にエチケット袋(万が一の時のために)を設置していました。
特急券はチケットレスが便利!(案件ではありません)
JR西日本では予約サイト「e5489」を利用してチケットレス特急券を購入することが可能になっています。
スマートフォンアプリ「WESTER」をインストールするとe5489に簡単アクセス!
「e5489」では、コンビニでの現金払いも可能です!
「e5489」では、特急券の他にも、企画乗車券等も購入可能です。ぜひご利用ください!
特急やくも号のFree Wi-Fi(新型車両のみ)
車内では座席の種類にかかわらずFree Wi-Fiが利用可能です。
なお、新型車両のみの設置となっています。
特急やくも号の車内紹介(新型車両)
普通車指定席車内(273系)
車内全景
在来線特急では一般的な2列+2列の座席配置です。座席の色は青と緑が交互に配置されています。
座席
特急車両の座席にはパターンというものがあり、モケットは異なっていても骨格は同じだということが多いのですが、新型やくも号に関しては初めて見るデザインの座席です。カーブの多い伯備線に合わせて設計されたのでしょう。
前代の381系でも、フィット感を重視したくぼみが印象的な座席でしたが、その意志は新型にも受け継がれているようです。
座ってみた感想としては、硬めの座面で、確かに体にフィットしますが、岡山→米子2時間で若干おしりが痛くなったかなという具合です。
座り方の問題かのしれませんが、ふかふかというわけではないです。もっと快適にすごしたいのであればグリーン車を利用しましょう。
総合的に判断すれば快適です。
車椅子対応座席・車椅子スペース
車椅子対応座席が設置されています。
また、車椅子のまま乗車可能なスペースも用意されています。
コンセント
通路側座席も含め、全ての座席にコンセントが設置されています。
コンセントは肘掛けの先端に設置されています。最近のコンセント設置場所のトレンドです。
電圧が変化する可能性がありますのでその点に関してはご注意ください。
リクライニング
リクライニング角度は充分に満足できる水準です。
座面も連動してスライドしますので、見た目よりも倒れている感覚を味わうことが可能です。
リクライニング・座面スライドは肘掛け側面のボタンを押すことで無段階に調整可能です。
ベストポジションを見つけましょう!
テーブル
全席に背面テーブルが設置されています。仕事をしたり、食事をしたり、活用方法は様々です。
最前列は前に座席がないことから、壁に固定されたテーブルを使用します。
枕
枕は高さを調節可能です。
JR西日本の特急車両では枕は珍しい存在です。
背面ポケット
雑誌や新聞などを入れておけるポケットが設置されています。
ドリンクホルダー
ペットボトルの飲料などを入れておけます。
物によっては入らない可能性もあります。
これまたJR西日本の特急(普通車)では珍しい装備です。
フック
座席の背面などにフックが設置されています。お土産袋などを掛けておけます。
アームレスト(肘掛け)
ほとんどの座席に設置されている可動式アームレストです。
跳ね上げることが可能です。
カーテン
カーテンは上から引き下ろすタイプのものです。高さは無段階で調整可能です。
窓
窓は標準的なサイズでしょう。充分景色が楽しめます。
棚
座席上部の棚には少し大きめの荷物も置いておけます。荷物置き場も設置されていますが、荷物の内容によっては手元においておきたい場合もあると思いますから、そういった場合に重宝します。
忘れ物に注意しましょう。
座席番号
座席番号は棚の裏面に記載されています。手元の特急券と照らしわせて間違いのないように着席しましょう。
情報表示液晶・トイレランプ
停車駅などの情報を表示する液晶と、トイレの使用状況がわかるランプが客室両端に設置されています。
座席からトイレの空き具合がわかるのはありがたいですね。
特急やくも号のその他設備(273系)
トイレ
多機能トイレが設置されています。新しい車両だけあってバリアフリー対応です。
荷物置き場
荷物置き場です。座席上部の棚と併用できます。貴重品は各自で身につけておきましょう。
フリースペース
フリースペースが設置されています。
簡易的な椅子やリーフレットも置かれています。
ごみ箱
ごみはごみ箱に捨てましょう。
洗面台
洗面台は清潔感あふれるものです。
鏡
全身が見える鏡が設置されています。下車する際、こちらでネクタイや髪型を見直してみては?
特急やくも号のまとめ!
今回はJR西日本の「特急やくも号」を紹介しました。
何より新型車両が話題になっていますが、話題になるだけある素晴らしい完成度の車両です。
特に座席二関しては、従来のJR西日本の座席とは一線を画す、全く新しいものになっています。
ドリンクホルダーのように使いやすいと感じたものもあれば、枕の上げ下げは少しスムーズでない部分もあるなど、意見は分かれるとは思いますが、従来の画一的な座席から抜け出して様々な挑戦が試みられていることは素晴らしいことだと思います。
今回は普通車指定席を紹介しましたが、ぜひグリーン車やセミコンパートメントにも乗車してみたいです。
機会があれば、ぜひご利用ください。
参考文献・権利・ポリシー
- JTB小さな時刻表(2024年春号)
-
新型やくも|JRおでかけネット(2024年5月13日アクセス)
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