交通解説ブログ uwemaの日記

<2023年最新>古都を結ぶ若返った高齢車両、近鉄「あおによし」の紹介。

目次

aboutあおによし

特急あおによし

あおによしは、2022年にデビューした近鉄新型観光特急です。新型とはいえ、近鉄の古い汎用特急車両である12200系を魔改造した車両が使用されています。

あおによしの運行ルートは、大阪~奈良~京都であり、これらはすべて古都であることから、落ち着いた内装となっています。

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運行ルート

大阪難波から奈良駅を経由して京都駅までを結びます。大阪と京都を結ぶ近鉄特急は、数十年前まで運行されていましたが、いかんせん京阪やJRに対して遠回りなルートであり、だいぶ前に廃止されていました。しかし、「奈良を経由しなければならない」というデメリットを、「奈良を経由することができる」というメリットに変えてしまえば良い、ということで再びこのルートで特急が運行されるようになったわけです。

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ダイヤ

大阪から京都を目指す第一便が京都につくと、日中は京都と奈良を結ぶ京奈特急として数往復運行され、その後京都から大阪を目指す最終便が運行されます。ずっと京阪間を結んでいるわけじゃないんですね。

使用車両

19200系が担当しています。元の形式は12200系です。

停車駅

2023年7月現在の停車駅は、

大阪難波大阪上本町・鶴橋・生駒・学園前・奈良・大和西大寺近鉄丹波橋近鉄京都

となっています。大和西大寺と奈良の関係がおかしいことに注目です。というのも、この列車は大和西大寺を2回通るため、1回は停車せずにスルーするのです。例えば、朝の京都行きあおによしを使って大阪難波から大和西大寺まで乗車しようとした場合、大和西大寺を一度通過して近鉄奈良で折り返し、折り返した後大和西大寺に再び向かい、そこで下車が可能になります。

京奈特急としての運用もあるので、「京都へ向かう」大和西大寺の際に停車することでややこしさを軽減したいのでしょう。

上記以外で不審な停車駅は一切ありません。至って普通の停車駅です。

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車両編成

近鉄公式サイトより

4両編成で運行され、1・3・4号車がツインシート2号車にサロンシートとカウンターが設置されています。

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料金体系

数ある近鉄特急の中でも、あおによしほどややこしい料金体系の特急はありません。なぜならあおによしには2人用の席(ツインシート)と4人用の席(サロンシート)しか存在しないからです。あおによしは1人分の料金・運賃では利用できません。(一人で乗車できないという意味ではなく、余分なお金がかかるという意味です)

また、あおによしの乗車には乗車券・特急券の他に特別車両券が必要です。

ツインシート利用条件(大人の場合)

1人…1人分の乗車券・特急券・特別車両券と子供料金の特急券・特別車両券

2人…2人分の乗車券・特急券・特別車両券

サロンシート利用条件(大人の場合)

2人以下…利用不可

3人…3人分の乗車券・特急券・特別車両券

4人…4人分の乗車券・特急券・特別車両券

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車内紹介

ツインシート

ツインシート

A・B席とC・D席で異なる配置

ツインシートは、A・B席とC・D席で配置が異なります

A・B席は列車の向きに合わせて座席が設置されています。

A・B席

A・B席

いっぽう、C・D席は進行方向斜めに向けて設置されています。

C・D席

また、テーブルの大きさはC・D席のほうが大きいです。

以上の事実から、1人利用ならA・B席を、2人利用はC・D席をおすすめします。別に料金は変わらないので、どちらを選んでも良いのですが、A・B席は1人利用なら必ず進行方向そのままに向いて着席できること、テーブルの大きさも1人利用ならそこまで狭くないこと、が理由です。

一方、テーブルが広く、そもそも斜めに席が配置されているC・D席は、2人利用にぴったりです。

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ツインシートの座席

ツインシートの座席

それでは座席本体の解説に入ります。緑の座席です。

カーブ

上から撮影した写真でおわかりになると思いますが、かなりカーブしている、包み込んでくれる座席です。一見硬そうな座席ですがおしりが当たる部分には柔らかいクッションがあります。座席の生地も良いですし、そもそも乗車時間も長くて一時間弱ですから、不快な思いをすることはまずないでしょう。

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リクライニング

リクライニングはありません

固定テーブル

テーブル(C/D席)

今回予約が取れたのはC・D席でしたが、テーブルはバカでかい大きさです。写真にもある通り、PC(13.3インチ)を置いてもなおお土産がたくさん置けるという、なかなかのデスクぶりです。

コンセント

コンセント

このコンセントといい、巨大テーブルと言い、ここで仕事しろと近鉄さんは言ってるんですかね?(さすがにしませんでした)寄りにも寄って観光特急がこのような「動くオフィス車両」となってしまうのはなぜでしょう?

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枕カバー

布製

布製です。おそらくいちいち交換はしていないと思います。

謎のランプ

ランプ


机の上にはランプがあります。おそらく正倉院に保管されている宝物をイメージしたものでしょう。

座席番号

回転しない固定された椅子ですが、取っ手に座席番号があります。上にもちゃんと書いてます。

上にも

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座った写真

安定感

身長180ぐらいの私ですが余裕の背もたれです。

足元

伸ばせる

C・D席では足を伸ばしてもお連れと干渉しません。A・B席なら間違いなく干渉します。

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普通の棚です。というか天井の模様がおしゃれですね。

カーテン

カーテン

色と模様がエレガントになっていること以外は普通です。おばあちゃんの家で見たことあるようなカーテンです。

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フック

フック

フック…だよね…?でも凝ったデザインなので(しかも隣から見えやすいので)掛けづらいっちゃ掛けづらいです。

車椅子スペース

車椅子スペース

ツインシートには車椅子スペースがあります。新幹線でも標準になりつつあるスペースです。

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サロンシート

サロンシートの切符は取っていないのでサッと外から撮りました。個室に見えますがドアもなく、通路とは簡単な仕切りで区切られているだけです。

座席

サロンシート

これはもう、座席というよりソファーです(迫真)。家族旅行とかに使えそうですね。焼肉屋みたいなレイアウトです。

荷物置き場

棚がないのででかい荷物置き場があります。

荷物置き場

上に棚がない

テーブルは大きめですが、サロンシート(C・D席)のテーブルと比べて広いようには思えません。

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サロン番号

番号表示

奥を覗き込まなくても、仕切りに座席番号が書かれています。というか、色んなところに模様あるね。おしゃれで良いよ。近鉄の本気度が伝わってきます。一つぐらいミッキー混ぜてほしい()

サロンシートで気になったのは、通路が狭くなっているので対向列車(?)が現れたら退避する必要があるということです。お互い空気を読みましょう。こういうのは日本人得意ですから。

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その他の設備

洗面台

洗面台

洗面台が設置されています。

おしゃれ

品のあるデザインです。

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デッキ

特急列車なので、客室と外界の緩衝材としてデッキが設置されています。

電話はここでしましょう

大型荷物置き場

荷物置き場

訪日観光客を見込んでいるのか、スーツケースが入る大きな荷物置き場がいたるところに設置されています。ロッカーではないので貴重品は肌身離さず持ち歩いたほうが無難です。

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トイレ

ちゃんとトイレがあります。使用状況は客室のランプでわかるようになっています。

トイレ

消火器

消火器

デッキには消火器があります。

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ゴミ箱

ゴミ箱

ゴミはゴミ箱に捨てましょう

販売カウンター

カウンター

色々売っているカウンターがあります。

ICカード対応

ICカードはもちろんのこと、

クレカも対応

クレジットカードにも対応しています。

実際に、豚まんを頂きました。

百楽とのコラボ

溢れ出る肉汁。551もいいけどたまに食べたくなるタイプの豚まんです。

温かい

温かいというか熱いまで感じさせます。冬に食べたらなお美味しいでしょう。

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記念乗車証

他の観光特急同様、記念乗車証がもらえます。カウンターで配布されています。

記念乗車証

いい感じのデザイン
フリーWi-Fi

フリーWi-Fi

フリーWi-Fiもちゃんと使えます

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最後に

近鉄は、2013年の「つどい」で魔改造列車に目覚め、続いて通勤型車両を改造した観光特急「青の交響曲」をデビューさせます。

そして第三弾となる今回の「あおによし」。青の交響曲との共通点は、落ち着いた、上質な旅を演出するという点です。

この点においては、レトロ感を演出できるので一石二鳥ですし、観光特急という性格上、酷使されづらいので延命にはもってこいといったところでしょうか。

いっぽう、需要が多く、頻繁に使用される名阪特急などは新造車両が投入されています。

ただコストカットをするのではなく、きちんと使い分けを行い、決してサービスは削減しない近鉄の企業努力が伝わってくる車両でした。ぜひご利用ください。

 

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